先日、大相撲五月場所、通称「夏場所」を両国国技館で観戦しました。五月なのに「夏場所」と呼ばれる理由が気になって調べてみると、五月五日の立夏が旧暦で夏の始まりにあたるためだそうです。このように、私の相撲知識はかなり浅めです。「土俵から出たら負け」くらいの認識しかありません。そんな私が今回国技館まで足を運んだ理由は、祖母が大相撲の大ファンだからです。

 我が家では、大相撲中継が始まると祖母と父は完全にテレビへ集中します。普段は「食事中はテレビ禁止」というルールがあるのですが、大相撲の日だけは例外でした。子どもながらに、「自分たちが好きな番組はいいんかい!」と心の中でツッコミを入れていたのを覚えています。
 そんな祖母は以前から、「一度でいいから国技館で見てみたい」と話していました。しかし、チケットの取り方を調べるたびに難しそうで、毎回「また今度ね」で終わっていました。今年ようやく覚悟を決め、チケット争奪戦に参加。なんとかマス席を確保することができました。

 初めて訪れた両国は、着いた瞬間から相撲一色でした。歴代横綱の銅像や色鮮やかなのぼり旗が並び、国技館へ向かうだけで気分が上がります。館内に入ると人も熱気もすごく、売店には力士グッズがずらり。中でも私が驚いたのは、力士が湯船に入っているように見えるティーバッグです。「どんな会議でこれが生まれたのだろう」と妙に感心してしまいました。
 席は正面側で、テレビ中継とほぼ同じ角度から観戦できました。生で見る取組は想像以上の迫力で、立ち合いの音や歓声がお腹に響きます。最初は周囲の方が力士の名前を大声で呼ぶことに驚いていましたが、不思議なもので慣れてくると自分も声を出していました。祖母が応援している力士が土俵に上がった時には、私もすっかりその一員です。
 残念ながら、その力士は負けてしまいましたが、祖母は終始とても嬉しそうでした。(横綱の土俵入りが見られなったことについてはぼやいていましたが…。)祖母の長年の夢を叶えられて、少しは祖母孝行ができたかなと思います。

 今回の観戦で私もすっかり大相撲に魅了され、今では祖母と一緒に中継を見ながら応援しています。恐るべき大相撲、恐るべき国技。1度行っただけの人も虜にするとは…。
 またいつか、みんなで国技館へ行きたいです。その時は横綱の土俵入りが見られますように。祖母が応援している力士が勝ちますように。

事務局 K.K