弁護士の横山友子です。

 郡山市には,美しい公園が沢山あり,休みの日に子どもと一緒に遊んで,季節の移り変わりや景色を楽しんでいます。

 当事務所の近くに,麓山公園という松の木が茂る公園があります。

 池に鴨が住んでおり,今年は6月初旬頃に10羽の赤ちゃん鴨が産まれたようでした。

 6月中旬のある日,突然降り出した雨の中,足早に事務所に戻ろうとしてふと池の水面に目をやると,親鴨が「雨よ!みんな移動して!」とばかりに,先頭を泳いで,子鴨達を池の別の場所に誘導していました。

 まだ小さい子鴨10羽のうち,2,3羽は,親鴨の後ろにくっ付いて懸命に水面を進むのですが,残りの7羽は遅れて,浅瀬に上がって遊んだり,段々親鴨と距離が出来てしまいました。

 すると,親鴨は,子鴨達が付いて来ていないことに気が付いて,速度を緩めて停止し,後方の子鴨達を振り返り,子鴨達が追いつくのを待ってから再び進み始めました。はぐれてしまうと,カラスや猫等の攻撃から守ってあげることができないからだと思われます。

 私は,子どもを守ろうとする親鴨の懸命な姿にすっかり感情移入してしまい,「頑張れ!」と心の中で応援しました。

 子鴨達も,親の言うことを聞く子もいれば,のんびり屋の子,ふざけて遊んでしまう子,個性があるようで,見ていて楽しいひとときでした。

 それからというもの,公園を通る度に,生存確認のために,親子鴨の姿を探しています。

 7月上旬に公園の池を見たところ,子鴨たちは,丸い体だったのがスッと首が伸びて,親鴨と見分けが付かないほど大きく成長していて,驚きました。

 人間の子どもは,こんなに成長は早くないなぁ,と思いながら,怪我や病気,交通事故,いじめ等,日常生活において様々な「危険」と隣り合わせであることに思い至りました。