ここ何年かで、頻繁にクマの目撃情報がニュースになるようになりました。
 今年は、「えぇ、こんなところまで?」というような、街中、繁華街まで出没しています。
 緊急銃猟や、麻酔銃の使用やら、ドローンでの追跡など・・・市中での人間とクマとの追いかけっこが普通の光景になりつつあります。
 少なからず日常生活にも影響が出ています。タケノコ採りや山菜採りを控えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。私も、今年はまだ山歩きには一度も行っておりません。

 余談ですが、今回、初めて、東京都では、今もクマは保護の対象だということを知りました。絶滅危惧2類あるいは準絶滅危惧として、狩猟による捕獲が禁止されています。そのため人的被害が発生した奥多摩町でも、「人家周辺等への出没時に人的被害防止の観点で設置する捕獲用檻の設置期間は、1週間を目途としています。」ということでした。隣接県とは全く異なる考えなのですね。狭い日本で、クマには県境など分かるはずもないのに、このようなチグハグなことをしていては、効果的な対策は難しいような気がしました。

 人間の生活圏にクマが日常的に出没する理由については、森林伐採等の開発、ハンターが減ったこと、過疎化が進み里山の管理がいきとどかなくなっていること、山中での餌の不足、などなど様々な原因が取りざたされています。 
 考えてみれば、これ以外にも、以前と変わっていることはたくさんあります。最近は北海道でおいしいお米がとれるようになり、果樹の生産地も変わっているように思えること、太平洋も日本海でも、採れる魚種が変わってきています(福島県でもフグがとれるようになりました)。そして、環境の変化という意味では、日本全国で、毎年、あちこちで豪雨災害が発生しています。

 このように日本だけを見ても、最近、大きく環境が変わってきた、そしてその変化のスピードが増しているようにみえます。その環境の変化、クマや豪雨災害によって命を落とす方が増えています。
 人間は、環境が変化していることに目を向け、したたかに生き残るため、クマ対策や豪雨対策に限らず、大きな視点をもって、知恵を絞って自ら考えて賢明に行動する必要があるのでしょう。
 私も、とりあえずは身近なところから、自分の頭と体を鍛えて、自分自身の生存を確保したうえで、ごくごく僅かしかできなくても少しでも世の中の役に立つことをしたいと思っています。

弁護士 渡邊真也