開始時刻が来ても人数が集まらないため、開始時間が遅くなる。終了時刻がわからない。
終了時刻は決まってはいるものの、毎回終了時刻を過ぎても会議は終わらない。

皆さんこのような経験は数々お持ちではないでしょうか。
いつ終わるかわからない会議は、私自身も苦痛でした。

会議は、いろいろな人の意見を聞き、集約して、その所属する団体や会社の方向性を決めるために行われます。そのため、重要な会議であるほど長時間となることはよくあることです。

しかし、その団体・会社の方向性も大事ですが、その会議に集まってくる人たちの時間もまた大切なものです。

私も会議の進行役を務めることがあり、会議の進め方や成果の獲得はなかなか難しいと感じています。試行錯誤をしておりますが、心がけていることが一つあります。
それは、「時間を預かる」です。

先ほども書いたように、会議はいろいろな人の意見を聞いて、集約して方向性を決める場ですが、いろいろな立場の人が集まっていて、それぞれ別の仕事や用事を持っています。
言うまでもなく時間は誰にも平等に使うことができますが、有限であるという点で非常に貴重なものです。

会議に出席している時間は、半ば強制的に時間をとられているようなものです。そうだとすれば、会議の進行役は、会議中は参加者の大切な時間を預かっていると考えて、その半強制的な時間の始まりと終わりは厳格に守り、時間通りに終了させてお返ししたい。

そのために、私は会議の進行役のときは事前準備が大事だと思います。いろいろな意見が出て意見集約が難しいことが予想されれば、その会議でどうしても集約しなければならないのか、別の機会に集約しても間に合うのかを考え、この会議で最低限獲得しなければならない目標や事項をあらかじめ設定します。そして、会議の議題と終了時刻を確認して会議を開始し、終了時刻にはきちんと終了する。

もちろん、失敗もたくさんありますが、限られた時間を預かり、時間どおりにお返しすることで、ダラダラと長い会議にはせず、皆さんの時間も無駄にしないように心がけたいと思っています。

弁護士 渡邊 真也