はじめて、昨年夏、東京電力福島第1原子力発電所(ⅠF)を見学しました。
富岡町の東京電力の廃炉資料館から1Fに向かうバスの車中で、東京電力の方から震災後の周辺の状況説明がありました。
バスが1Fに到着した後、会議室で1Fのこれまでの経緯に関し詳細な説明がありました。
説明の後、実際に1F構内をバスで回り、バスの中でも様々な施設等の説明を受けました。
5号機、6号機と海を見渡せる高台で降車して、処理水の放出施設等の説明を受けました。津波で大きくへこんだタンクも見ることもできました。
丘の上でバスを降りたら、1号機と2号機が見え、その向こうが津波となって押し寄せた海でした。そこで、1号機から4号機を見ながら、それぞれの事故後の経緯と現状の説明がありました。

1号機では、14年経過した時点でもがれきが残っていました。
わざわざ海抜35メートルの土地を、海抜10メートルまで掘削して原子炉建屋を建築したことが良くわかる場所でした。せめてあと数メートルでも高ければ、多くの人の普通の生活を大きく狂わせたこの事故は起きなかったかもしれないのに。
現に、5号機、6号機は、運転中でなかったという事情はあったものの、非常用電源は機能したという事実をあらためて認識しました。
百聞は一見に如かず。この言葉がこの場所にはもっとも相応しい。
バスでの視察終了後も、東京電力の方には質疑応答にも応じていただき、丁寧な説明をしていることはよく理解できました。
ただ、『「廃炉」とは何か』という質問に明確な答えをいただけなかったことは、何が本当のゴールであるのかという明確な未来が見えない現状をよく表しているなと思いました。
現状では1Fに年間2万人の視察を受け入れているということでした。
まったく楽しい場所ではありませんが、ここを訪れ、ここで事故が起こったことと廃炉作業に関心を持ち続けることが重要だと感じた視察でした。
私が弁護士となって15年の年に起きた事故。
その後、あっというまに、15年が経ってしまいました。
さらに15年たった2041年には、いい景色が見られるように、関心を持ち続け、私もしっかり自分ができることをやりたいと思います。
弁護士 渡邊真也