(このコラムはゆるゆるとゴルフをしている私個人の見解です。競技としてゴルフをなされている方はもちろん、熱心にゴルフをされている方には何の参考にもなりません。)

 私はゴルフをします。
 ゴルフは、同伴者との競争でもありますが、過去の自分との競争でもあります。
 これまでで一番いいスコアが出ると嬉しいものです。
 ラウンド前にはベストスコアを目標にしていました。
 ベストスコアの更新は、過去の自分に勝つことであり、自分が成長した証でもあります。

 反対に、ベストスコアが出ないと、ドライバーが当たらなかった、パットが入らなかったからだと不満が残ってしまうのも事実です。
 そして、私の場合、めきめき上達している時期であるはずもなく、最近はベストスコアを出すことはめったにありません。もちろんベストスコアの更新などのぞめません。
 そうすると、毎回なにがしかの不満をもって帰路に就くことになります。

 しかし、ある疑問を持ちました。
 果たしてベストスコアは自分の本当の実力でしょうか?

 私がベストスコアを出したときを振り返ってみます。
 その日は、ドライバーで打ったボールが木にあたって反対に行けばOBだったんだけど運よくフェアウェイに戻ってきました。強く打ちすぎて普通ならグリーンオーバーだったんだけど、たまたまピンにあたってカップインしたこともありました。このような様々な偶然がいい方に転がってのベストスコアでした。
 そうすると、私のベストスコアとは自分の実力のほぼ全部が出せて、幸運も重なった場合に出るということではないか。そうであれば、ベストスコアとは、これは自分の通常のパフォーマンス以上のものが出たものと解釈すべきものではないかと考えるに至りました。

 そこで、ゴルフに行ってベストスコアが出なくても、ベストスコアにプラス9までは、まずまずだったと思うことにしました。せっかくゴルフを楽しみに来たのに、「うまくいかなかった」という結論になるよりは、「自分としてはいい方だ」と結論づけたほうが精神的にはプラスになるような気がします。そうすることで、帰路に不満を持つことはなくなります。

 せっかくゴルフを楽しみに来たので、このような前向きな思考をすることにしました。
 それでもベストスコアプラス9は結構なハードルで、半分以上は不満を持って帰ってくることに変わりはないのです(笑)。

弁護士 渡 邊 真 也